名古屋市天白区高宮町1308(天⽩メディカルセンター)

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糖尿病網膜症RETINOPATHY

糖尿病網膜症について

糖尿病で血糖が高い状態が長く続くと、網膜の細い血管が少しずつ損傷を受けて弱り、網膜が酸欠状態に陥ります。その結果網膜は新しい血管(新生血管)を生やして酸素不足を補おうとします。しかしながら、弱った血管や新生血管はもろいため容易に出血を起こします。無治療でその状態が続くと、網膜上にかさぶたのような膜(増殖膜)が張ったり、硝子体出血を引きおこし、視力の低下を招きます。初期の段階では自覚症状がない場合も多く、症状がないから大丈夫という自己判断は危険です。糖尿病の人は症状が有る無しに関わらず、定期的に眼科を受診し、眼底検査を受けるようにしましょう。

みずたに眼科の特長

超広角眼底カメラ

当院ではカールツァイス社製の超広角眼底カメラを導入しています。
瞳を開くことなく(無散瞳)でも広範囲の眼底像を撮影することが可能で、周辺部の小さな病変など、病状の早期発見、早期治療に役立てます。
基本的には瞳を開いての(散瞳)検査が望ましいですが、診察の後「外に出るとまぶしい」「目を開けづらくなる」などお車で来院された方でも、当院の超広角眼底カメラで撮影した画像を比較することにより、無散瞳でも糖尿病網膜症の経過観察が可能です。これにより患者さまのご負担を減らすことが可能になりました。

CLARUS 500(カールツァイス社)
従来の眼底カメラの撮影範囲
従来の眼底カメラの撮影範囲
当院導入の超広角眼底カメラの撮影範囲

糖尿病網膜症の治療

糖尿病網膜症は単純糖尿病網膜症(初期)、増殖前糖尿病網膜症(中期)、増殖糖尿病網膜症(末期)に分類されます。初期では食事療法、運動療法や薬剤による血糖値のコントロールが基本になります。中期になると酸素不足に陥った眼内での新生血管の発生を予防するために、網膜光凝固(レーザー治療)が必要になります。網膜症が進行した末期では、併発した網膜剥離や硝子体出血に対して硝子体手術が行われます。糖尿病黄斑浮腫は、重篤な視力低下を伴うことが多く、必要に応じて、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬の硝子体内注射やステロイド(マキュエイド)のテノン嚢下注射を行います。

網膜光凝固術(レーザー治療)

参天製薬 ホームページ より

網膜出血は、網膜に脆弱な血管ができることで生じます。レーザー治療を行うことで、新生血管の発生や進行を予防します。

  • 外来通院で治療が可能です。
  • 点眼麻酔をして、1回
    15分~30分程度の時間で終了します。
  • 進行の段階によって、数回に分けて治療します。

パターンレーザー光凝固装置Integre Pro Scan(エレックス社)

従来のレーザー光凝固装置と比較して、網膜にやさしいイエロー波長で、患者さまの疼痛を軽減し、短時間に多数のスポット照射が行えるため、治療時間と患者さまの負担を大幅に軽減することが可能になりました。

硝子体手術

参天製薬 ホームページ より

硝子体出血や、網膜剥離が生じている場合は硝子体手術が必要になります。
硝子体手術は、硝子体手術後に白内障が進行し、再度視力低下が生じうるため症状により白内障手術と同時に行う必要があります。

硝子体内注射

ステロイドや抗血管内皮増殖因子(VEGF)抗体と呼ばれる薬剤を硝子体内に注入する薬物療法です。糖尿病黄斑浮腫に保険適応があり、新生血管の出現を抑える効果が期待できます。
効果は一時的であるため、他の治療を併用して病態が落ち着くまでは、定期的に注射を繰り返す必要があります。

糖尿病黄斑浮腫ドットコム ホームページ より
糖尿病黄斑浮腫ドットコム ホームページ より