加齢黄斑変性について
老化に伴い網膜の中心にある黄斑がダメージを受けて変化し、異常を引き起こすことを加齢黄斑変性といい、萎縮型と滲出型の2種類があります。萎縮型は、黄斑の組織が加齢とともに萎縮し、視力が徐々に低下していきます。滲出型は、網膜の下にできた新しい血管が黄斑にダメージを与えます。この新生血管は壊れやすく、成分が漏れる、出血を起こしやすいという特徴があります。ここから漏れ出た成分が黄斑にダメージを与え、視覚障害を引き起こします。
症状
- ものが歪んで見える
- 視力の低下 など
- 視野の中心が暗くなり見えづらい
みずたに眼科の特長
光干渉断層計(OCT検査)
眼底の断面を調べる器機で、光干渉断層計検査はとても大切です。
特に網膜の状態や黄斑を観察し、出血や血液中の水分が漏れて溜まっていないか、網膜がむくんでいないか、それらの原因の新生血管がないか、などを調べます。
検査は数分で行えます。
Cirrus HD-OCT Model 400 (カールツァイス社)
眼底組織の断面の状態を詳しく調べます。
光干渉断層計(OCT)は、網膜の断面画像を確認することで、病状の診断が正確に行えます。滲出型加齢黄斑変性では、網膜が浮き上がっている部分(網膜剥離)や脈絡膜新生血管などが観察できます。
治療方法
硝子体注射
眼の中にある VEGF(血管内皮増殖因子)という物質が新生血管を成長させたり、血液の成分を漏れやすく します。この VEGF のはたらきを抑えるために眼内に薬剤を注射し、脈絡膜新生血管の成長や血液成分の 漏れを抑えます。
硝子体注射が有効なその他の病気
- 網膜静脈分枝閉塞症
- 網膜中心静脈閉塞症
- 糖尿病黄斑浮腫
- 近視性脈絡膜新生血管
レーザー治療
薬剤を投与した上で、弱いレーザーを照射して異常血管を破壊する光線力学的療法や浮腫の原因となって いる異常血管をレーザーで直接焼く光凝固法などの治療方法があります。
予防について
禁煙
多くの研究結果から、喫煙は加齢黄斑変性の危険因子となることが明らかにされています。 加齢黄斑変性の予防には、禁煙することが大切です。
太陽光
太陽光に含まれる青色光によって、視細胞が酸化し黄斑が老 化します。屋外では帽子、サングラスなどを利用するようにしま しょう。 また、パソコンやスマートフォンなどの青色光も同様に良くないと言われています。
バランスの取れた食事
抗酸化ビタミン(ビタミン A/C/E)、カロテノイド(ルテイン)、抗酸 化ミネラル(亜鉛)、オメガ3脂肪酸などを含む食品に予防効果 があるといわれています。普段からバランスのとれた食生活を意識しましょう。