緑内障について
緑内障とは、視神経(情報を脳に伝達する器官)に障害が起こ り、視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。 初期では自覚症状がないまま、少しずつ見える範囲がせまくなり、治療が遅れると、重篤な視野障害に至ります。 視神経の限界には個人差があるため、眼圧が正常範囲内であっても、人によっては発症するため注意が必要です。 症状がない場合でも、定期的に眼科検診をうけることをおすすめします。
緑内障の症状
開放隅角緑内障
一般に多いのは開放隅角緑内障で、眼圧上昇は軽度です。
視野障害の進行もゆっくりのため、気づきにくいのが特長です。
症状
- 視界がかすんで見える
- 光がまぶしい
- 視力が低下する
- ぼやけて見える
- 暗いときと明るい時で見え方が違う など
閉塞隅角緑内障
隅角が狭くなって閉塞状態になり、眼圧が急激に上昇します。
急激な眼の痛みや吐き気など激しい症状が見られます。
症状
- 頭痛
- 吐き気
- 眼痛
- 充血 など
見え方の変化
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初期
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中期
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末期
検査結果
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初期
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中期
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末期
参天製薬HPより
目の中には、血液のかわりとなる房水が流れており、この房水は毛様体でつくられます。房水は瞳孔、隅角の繊維柱帯を通り、シュレム管から排出されます。房水の圧力(眼圧)により目の形状は保たれており、正常な場合はほぼ一定値を保っています。緑内障の原因の多くは、この眼圧の上昇が起こり、見える範囲が狭くなってしまうのです。
みずたに眼科の特長
視野検査機器
当院には「静的視野検査」、「動的視野検査」の2 種類の視野検査機器があります。 「静的視野検査」は中心視野の感度を測り、初期の緑内障の診断、経過観察に有用です。 「動的視野検査」は180°と広い範囲を測定可能で、重度 の緑内障や頭蓋内病変が疑われる場合に有用です。
視野検査は視能訓練士が担当いたします。
動的視野検査は、視能訓練士が配置された医院で検査を行うことができます。分かりやすく説明し丁寧に対応することを心がけていますので、安心して検査を受けていただけます。
手持眼圧計
手持ちでの計測が可能な眼圧計です。車椅子の患者さまや小さなお子さまにも負担なく測ることができ、短時間での測定が可能です。
治療方法
薬物療法
緑内障の基本の治療方法です。緑内障は眼圧を下げることで、その進行を防止したり、遅らせたりすること が可能です。しかしながら、ひとたび障害されてしまった視神経は回復することがないので、早期に発見し、 長期的に根気よく続けることが大切です。現在、多くの点眼薬が発売されており、タイプ、重症度、眼圧の高さなどによって選択します。
レーザー治療
点眼の効果が不十分な場合や、急性緑内障発作が発症した場合にレーザー治療を行います。房水排出時のフィルターの役割をする線維柱帯に照射して排出を促進する方法と、虹彩にレーザーを照射し、房水の流れを変える2種類の方法があります。入院の必要は無く短時間で治療が完了します。
手術
薬物療法、レーザー治療がうまくいかなかった場合に外科的手術を行います。房水を外に染み出させる方法と、繊維柱帯を切開して排出しやすくさせる2種類があります。眼圧が下がって進行を止めることができても、その後も定期的な管理が必要です。
定期的に検診を
緑内障は、初期の段階では自覚症状が出にくいことが特徴で、 自覚症状が出現した時にはすでに視野障害が進んでいること が多いです。 しかし、早期に発見することで、それ以上の悪化を防ぎ最悪のケースは免れることができます。早期発見のためには、定期的に眼科検診を受けることが大切です。