名古屋市天白区高宮町1308(天⽩メディカルセンター)

052-803-3030
24時間受付中_WEB

治療コラム

糖尿病網膜症の治療

2018年6月26日

糖尿病網膜症は単純糖尿病網膜症(初期)、増殖前糖尿病網膜症(中期)、増殖糖尿病網膜症(末期)に分類されます。初期では食事療法、運動療法や薬剤による血糖値のコントロールが基本になります。中期になると酸素不足に陥った眼内での新生血管の発生を予防するために、網膜光凝固(レーザー治療)が必要になります。網膜症が進行した末期では、併発した網膜剥離や硝子体出血に対して硝子体手術が行われます。糖尿病黄斑浮腫は、重篤な視力低下を伴うことが多く、必要に応じて、抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬の硝子体内注射やステロイド(マキュエイド)のテノン嚢下注射を行います。

網膜光凝固術(レーザー治療)

参天製薬 ホームページ より

網膜出血は、網膜に脆弱な血管ができることで生じます。レーザー治療を行うことで、新生血管の発生や進行を予防します。

  • 外来通院で治療が可能です。
  • 点眼麻酔をして、1回
    15分~30分程度の時間で終了します。
  • 進行の段階によって、数回に分けて治療します。

パターンレーザー光凝固装置Integre Pro Scan(エレックス社)

従来のレーザー光凝固装置と比較して、網膜にやさしいイエロー波長で、患者さまの疼痛を軽減し、短時間に多数のスポット照射が行えるため、治療時間と患者さまの負担を大幅に軽減することが可能になりました。

硝子体手術

参天製薬 ホームページ より

硝子体出血や、網膜剥離が生じている場合は硝子体手術が必要になります。
硝子体手術は、硝子体手術後に白内障が進行し、再度視力低下が生じうるため症状により白内障手術と同時に行う必要があります。

硝子体内注射

ステロイドや抗血管内皮増殖因子(VEGF)抗体と呼ばれる薬剤を硝子体内に注入する薬物療法です。糖尿病黄斑浮腫に保険適応があり、新生血管の出現を抑える効果が期待できます。
効果は一時的であるため、他の治療を併用して病態が落ち着くまでは、定期的に注射を繰り返す必要があります。

糖尿病黄斑浮腫ドットコム ホームページ より
糖尿病黄斑浮腫ドットコム ホームページ より