名古屋市天白区高宮町1308(天⽩メディカルセンター)

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治療コラム

白内障の治療方法

2018年6月22日

点眼薬

日常生活に支障のない初期の段階では、点眼治療を行います。
ただし、白内障の進行を抑えることが目的で、水晶体が透明に戻るわけではありません。

手術

白内障とは、虹彩の後ろにある水晶体が混濁することで視力が低下する病態です。視力の回復の目的で、手術的に混濁した水晶体を取り除き、新たに人工レンズを挿入する手術が白内障手術です。

  • step_01

    角膜切開

    メスを使って切開創を作成します。

  • step_02

    前嚢切開

    水晶体を包んでいる袋の前面に丸い開口部を作成します。

  • step_03

    水晶体の乳化吸引

    超音波で水晶体を小さく砕いて吸引除去します。

  • step_04

    眼内レンズ挿入

    水晶体の代わりに眼内レンズを挿入します。

ライフスタイルに合わせた
最適な眼内レンズの選択

当院では白内障の進行の程度や患者様のライフスタイルや希望にあわせて最適な治療法、眼内レンズを選択していただきます。

  • ライフ・スタイル
  • ライフ・スタイル
  • ライフ・スタイル

  • ライフ・スタイル
  • ライフ・スタイル
  • ライフ・スタイル

白内障手術の際に挿入する
眼内レンズには、
大きく分けて2種類あります。

単焦点レンズ
多焦点レンズ

また単焦点、多焦点それぞれに乱視を矯正するトーリックレンズがあり、乱視の影響が強く残ることが予想される患者様には単焦点トーリックレンズや多焦点トーリックレンズを選択します。

眼内レンズの種類により、
保険診療、自費診療、先進医療に分類されます。
レンズ

単焦点眼内レンズ

白内障手術では一般的に単焦点の眼内レンズを使用します。ピント(焦点)の合う距離が1点のみになるため、遠方の見え方を重視すると近方はピントが合わないため老眼鏡が必要な場面が多くなります。逆に近方の見え方を重視すると遠くを見るには眼鏡が必要になります。眼鏡を使用することに抵抗がなければ保険診療内で使用できる単焦点レンズが基本になります。
その場合、患者さんのライフスタイルに合わせて相談しながら焦点距離を選択していただきます。

単焦点眼内レンズで
遠方にピントを合わせた場合

遠方にピントを合わせ

単焦点眼内レンズで
近方にピントを合わせた場合

近方にピントを合わせた場合

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズは複数の焦点を持つという優れた特徴を持っており、 眼鏡への依存度を減らしたい方に向いているレンズと言えます。
眼鏡への依存度を軽減し快適に過ごせる場面が増えますが、一方で単焦点眼内レンズの方が優れた点もあります。多焦点眼内レンズは、眼に入ってきた光を、遠方用と近方用に振り分けるため、やや少ない光で見ることになります。これによって、コントラスト(影像のシャープさや、微妙な濃淡)が若干劣ります。例えば、多焦点眼内レンズではメガネなしでも近くも見えますが、単焦点眼内レンズで老眼鏡かけた場合の方がコントラストは高くなります。

多焦点眼内レンズで
ピントを合わせた場合

遠方にピントを合わせ

多焦点眼内レンズの注意点

暗い場所でライトを見ると、光の輪(ハロー)やまぶしさ(グレアー)を感じることがあります。半年ほどで慣れる方が多いですが、個人差もあり、多焦点眼内レンズの見え方に慣れるまでしばらく時間がかかることがあります。夜間の運転する機会の多いドライバーの方や、手元の繊細な作業が必要なお仕事をされている方などは、単焦点眼内レンズの方が安全で、見やすい場合も考えられます。多焦点眼内レンズは高価なレンズですが、値段が高いからといって必ずしも良く見えるというものではありません。目の状態やライフスタイルを考慮し、よく相談して、最適なレンズを選択しましょう。

注意

多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズの比較

単焦点レンズ
  • メリット
    適宜眼鏡を用いることで鮮明
    に見ることができる。
  • デメリット
    • ・裸眼では遠方か近方のいずれ
      かが見えにくくなる。
    • ・眼鏡が最低1つは必要になる。
  • デメリット
    眼鏡をかけても構わないので、
    より鮮明な視力を求める方。
多焦点レンズ
  • メリット
    眼鏡への依存度を減らすことがで
    きる。
  • デメリット
    • ・やや見え方が不鮮明に感じる
      ことがある。
    • ・夜間のライトがにじんで見える
      ことがある。
  • デメリット
    • ・やや見え方が劣っても、眼鏡
      の依存度を減らしたい方。
    • ・仕事や趣味で遠くも近くも眼鏡
      なしでみたい方。
    • ・手術前に眼鏡を用いた経験のな
      い方。

当院では患者様のライフスタイルに適したものをご用意しております。お気軽にご相談ください。

進化する最先端の眼内レンズ

2008年に2焦点眼内レンズが日本で初めて承認を受けました。遠方と近方に焦点が合うため、多くの場合でメガネが不要となります。2焦点眼内レンズではピントが弱い中間距離を補うべく、2016年6月にエシェレット回析デザインの焦点深度拡張型の眼内レンズ(テクニスシンフォニー)が国内承認を受けました。多焦点レンズの欠点であるハロー、グレアやコントラストの低下が比較的軽減され、ライフスタイルに合わせた眼内レンズの選択の幅が広がりました。

眼内レンズの種類による見え方の違い

そして2019年秋より国内初承認の3焦点眼内レンズ(パンオプティクス)も使用可能になります。みずたに眼科では患者様の目の状態、お仕事、趣味、ライフスタイルに合わせて最適なレンズを相談させていただきます。